アメリカ人はえんえんと長話をするのが普通!?
私自身、在米20年ですが、特に困るのが、アメリカのスポーツの話題です。アメフト、バスケ、野球など、全く興味がないもので、なかなかついていけません。
そこで、よく、もうネタを考えておいて、言うことをあらかじめ英語で覚えておこう、、、なんていうことを言う英語指導本の作者がいて、私は、え~、そんなんありかいな~と思っていたのですが、最近になって、それもありだなと思い出しました。
当方、バージニア州のコンサルタント会社勤務ですが、アラバマへの出張での会食での体験談から。
アメリカ人6人と同じテーブルで食事をしたのですが、テーブルでの会話は、一人が2,3分、いや5分?話し続けて、それも、たぶん、人生の中で何回も話してきた「とっておきの話」を披露しあう、、、って感じなのです。誰かが喋っているときには、笑い声を除いては、し~~~んとして聞いています。うん、とか、なるほど、とか相槌を打ちながら聞いているアメリカ人はいません。
一般的に、パーティー、会議、ディスカッションなどで、アメリカ人は話が長いのが普通のようです。日本の英語会話のスキットのように、短い文の応酬となるのは、電話やお店での会話のような、質問と回答の場面が多いようです。
アラバマは田舎ですから、田舎ネタをと、日本の田舎では物々交換(特に野菜、米、牡蠣など)が盛んだなんて話を3分ほどしましたが、今度はアラバマの田舎でも似たようなことが起こっているんだみたいな話を、これまた延々としてくれました。初めて会ったジョンさん(仮名)が、「いや、このアラバマでもね、狩でしとめた鹿と引き換えに、野菜を交換することだってあるんですよ」と、5分程度えんえんと話を続けます。
さらに、私が、住んでいるバージニア州で、剣道クラブに所属していること、そして、剣道と言うスポーツは、精神と体を鍛えるんです、、と3分程度、話すと、今度はまたもやジョンさん。
私が指導している野球チームでもね、そういうことを重んじているんです。エラーをしたら、腕立て伏せをするって指示していたらね、今度は、子供達が、私が言わなくても、自立的に楽しむがごとく、エラーするたびに腕立て伏せをするようになりましたよ。
こんな風に、とっておきの長めの話で、触発された話題を5分程度のトークで披露するのが、どうもアメリカ人、あるいは西洋人の会話の楽しみ方のようです。そういえば、会社の会議でも同じ調子です。
日本語の会話は、一回ごとの発話時間が短めではないでしょうか。日本人同士では、相手がどう反応しているかに気を配りながら、相手のうなづき、相槌を確認しながら、短めの発話を、話手と聞き手がスクランブルさせる、、、長々と話をしないことが日本語会話のエチケットのように思います。
一方、アメリカ人のエチケットは笑いは別として、静かに相手の言うことを終わりまで聞くことのようです。皆さんも、気がつかれているかもしれませんが、アメリカ人は、あまり相槌をうちません。「あ~は~ん」と相槌をうつのは、電話の時が主ではないでしょうか?
相槌を打たないアメリカ人を前に、数分にもわたるテーブルトークをするのは、至難の業です。「え、大学の講義じゃないのに、こんなに喋っていいの?相槌を打っていないけど、聞いてくれてるのかな?」などと、不安になってきます。
やや長めの「とっておきの話」を、自信を持って、披露するには、普段から、お話を意識して用意しておく必要があるかもしれません。日ごろから、面白かったこと、楽しかったことを話にしてみたり、思い出話をできるように、英語で準備しておくことをお勧めします。
Copyright 2014 うえかわ かずあき
著者の自己紹介
広島県東広島市安芸津町出身、46歳。同志社大学英文科卒、シカゴ大学社会学PHD取得。在米20年。ワシントンDC地域のコンサルタント会社でアナリスト。教育プログラムの評価研究が専門。英語発音の本、「英語喉50のメソッド」と「機関銃英語が聴き取れる!」(ともに三修社出版)の著者。ウェブサイトはhttp://www.nippondream.com。ツイターは@eigonodo --> https://twitter.com/eigonodo 。
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