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    6月8日
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ニュージーランドの就職事情

ニュージーランドはオセアニアに位置しており、日本同様に縦長の島国なので四季を楽しめる自然豊かな国です。

ニュージーランドの概要

人口:487万人(2018年推計値) 出所:ニュージーランド統計局
首都:ウェリントン
公用語:英語、マオリ語、ニュージーランド手話
宗教:キリスト教(約49%)、無宗教(42%)、その他
民族:欧州系(74%)、マオリ系(15%)、アジア系(12%)その他(9%)(2013年国勢調査)
日本との時差:+4時間

ニュージーランドの就職事情

ニュージーランドでは農業などの第一次産業が盛んです。

2011年の大地震直後は沈んでいましたが、現在はインバウンドも好調で、観光業などのサービス業での仕事が見つかりやすいです。

ニュージーランドへ進出した日系企業数は226社(2017年10月現在)で、アジア諸国と比較すると少ないといえます。

ニュージーランド企業の福利厚生・待遇

ニュージーランド企業の福利厚生について、ご紹介します。

住宅手当

企業が社員の住宅手当を支給することはありません。

ただし、アコモデーションサプリメントと呼ばれる制度があり、所得における住居費の支出が大きいと認められた場合、政府からの補助金を受けられる可能性があります。

通勤手当

車通勤者が多いため、基本的にありません。

休暇制度

年間22日の有給休暇を取得することができます。

ニュージーランド企業の平均給料・給与事情

ニュージーランド企業での平均年収は約54,000NZD(約430万円)です(2018年8月)。

(参照)総務省統計局「世界の統計2018」https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2018al.pdf#page=214

日本人労働者にも適用される最低賃金が時給15.75NZD(約1,300円)と決められているので、それを下回ることはありません。

給与支払いは、おもに週払いか隔週ごとに振り込まれるため、平均月収はオファー年収から計算した額になります。

年収は、年に一度のパフォーマンスレビューという勤務評定によって決定されます。

ニュージーランドでも他国の例同様、現地採用より駐在員のほうが手当を含めた待遇が好条件となることが多いです。

ボーナス制度はありません。ただし、営業や販売職などセールス系の職種の場合、売上実績に応じてコミッション制度やインセンティブ制度が設けられている企業もあります。

ニュージーランドの日本人向け求人・仕事・職種・業種

ニュージーランド企業の日本人向け求人についてご紹介します。

ニュージーランドは、東南アジアなどの国々と比較して日系企業数は多くありません。

また、英語が公用語であることから、語学力向上やスキルアップために現地企業で働く日本人が多い国です。

日本人の働き口としては、旅行会社、ツアーガイド、飲食店などのサービス業が人気です。

また、保育士、IT、セラピスト、整備士などの専門知識が必要な職種においても、需要があります。

現地採用を目指す方法・給料・注意点

現地採用でニュージーランド企業へ就職するためには、語学力に加えて経験とスキルが重要になります。

すでに海外で通用するスキルがあれば、年収450万円以上のオファーをもらうことも可能です。

その場合、下記が一般的な流れとなります。

  1. まずは日本企業で実務経験とビジネス英語を習得する
  2. 海外求人を扱う転職エージェントを利用して求人を探す
  3. 企業の面接を受ける
  4. 採用決定後、現地へ渡航

求人例としては下記の通りです。

  • 人材関連の営業職:年収400万円~
  • 日系飲食店の現地マネージャー候補:年収400万円~

また、スキルが満たない場合も応募可能な未経験者向け求人例としては下記の通りです。

  • 日本人顧客向けのツアーガイド:年収300万円~
  • 日系飲食店のホール:パートタイムかフルタイム
海外駐在員を目指す方法・給料・注意点

日本の企業に正社員として勤め、海外駐在員としてニュージーランドへ赴任することもできます。

現地採用と比較して、日本の雇用保険が手厚いこと、ニュージーランド企業では珍しい住宅手当などの待遇面も充実していることなどから、限られた年数でニュージーランドで働きたい場合におすすめの方法です。

この場合も高いスキルと実務経験が必要になるため、まず経験を積んでからニュージーランドに進出している企業に絞って転職活動をすることが一番の近道といえます。

仕事例としては下記の通りです。

  • 食品輸入会社での現地生産管理:35万円~
  • 日系旅行会社のツアーコンダクター:27万円~

現地人スタッフのマネジメント業務もできると、さらにポストを獲得しやすくなります。

就労ビザの取得条件・申請方法

ニュージーランドで就職するためには、就労が認められるビザを習得する必要があります。ビザの種類には、以下の4つがあります。

  • ワークビザ(就労ビザ)
  • ワーキングホリデービザ
  • パートナーシップビザ
  • 永住ビザ

こちらでは、日本人がニュージーランド就職する際に最も一般的である「ワークビザ(就労ビザ)」についてご紹介します。

ワークビザ(就労ビザ)

2017年より移民法が改正され、以下のように給与に応じて滞在期間が設定されました。

  • Higher-skilled(時給35.25NZD以上~):5年(回数無限)
  • Mid-skilled(時給19.17~35.25NZD):3年(回数無限)
  • Higher-skilled(時給19.17以下~):1年(3回まで)

企業からのオファーレターを得てから、ビザを申請すれば取得可能です。企業自体がビザサポートをする求人もあるので、応募時に確認しましょう。

ニュージーランドに移住するための永住権

ニュージーランドは移民受入政策にも力を入れており、永住権の申請ハードルはあまり高くないことが特徴的です。

永住権の種類は実に多くありますが、日本人がおもに取得することが多いのは下記のタイプです。

  • 技能移民部門
  • 投資家部門
  • 企業家部門
  • リタイアメント部門

海外就職を目指す場合には、「技能移民部門」の永住権を取得しましょう。

申請において必要な最低条件としては下記の通りです。

  • ニュージーランド国内で、すでに仕事についている or 内定している
  • 健康であること
  • 無犯罪であること
  • 十分な英語力があること(IELTSジェネラル6.5以上)
  • 資格が必要な職業の場合、有効な資格があること(教師や医師など)
  • 自己査定ポイントが160ポイント以上あること

中には内定を得ていても英語力がなく永住権が獲得できない、といったケースもあります。

就労ビザを取得するべきか、永住権を取得すべきか、ご自身のスキルによって見極めましょう。

ワーキングホリデー

ワーキングホリデーとは、若者の海外経験を後押しするための施策で、海外で期間限定で就労や学業を許されたプログラムのことです。

ニュージーランドの場合、下記の条件があります。

  • 18歳~31歳未満であること
  • 日本国籍があること
  • 滞在期間は1年間

就労・就学・観光が許されていることに加え、ニュージーランド政府の定める最低賃金も適用されるので、海外経験を積みたい若者に人気のプログラムです。

ワーホリでできる主な仕事

ワーキングホリデーで就労できる仕事は主に、飲食店、土産屋、農業ファームなどがあります。基本的にパートタイムになります。

ワーホリから就労ビザサポート

ワーキングホリデー先の雇用主に認められ、就労ビザサポートを受けられるようであれば、気に入った企業に就職することができる可能性もあります。

働く上で必要な英語力・職歴・資格

ニュージーランドで働くうえで必要なスキルについてご紹介します。

英語力

支障なく英語でコミュニケーションがとれることが最低条件となります。

英語が公用語である国のため、英語ができない場合、働き口はかなり狭まってしまいます。

TOEICであれば800点程度を目安に英語力を磨きましょう。

また、ニュージーランド英語は発音にくせがあるため、事前に習得しておくと就職後スムーズに順応できます。

職歴

社会人経験を積みましょう。特に、IT、生産、食品関係、観光の業務経験があると望ましいです。

また、日本と貿易関係が盛んな業界(自動車や食品)においては、現地スタッフをマネジメントするマネージャー職のポストの募集も多いため、日本でマネジメント経験を積んでおけると応募できる求人が増えます。

資格

特定のスキルがあると、さらに就職しやすくなります。

特にツアーコンダクターの場合は旅行関係の資格、税理士の資格、食品管理の資格など、専門職の場合は経験と共に資格が必要となります。

英語が話せなくてもできる、日本語のみの仕事はあるか

ニュージーランドでは日系企業も少ないため、英語不要・日本語のみの仕事はほとんど見つからないのが現状です。

未経験で就職口が見つからない場合は、就労ビザではなくワーキングホリデービザで入国し、まずは現地の語学学校へ通うプランがよいでしょう。

ワーキングホリデービザであればパートタイムで働くことは可能ですので、日本人向け日本料理店のスタッフなどであれば、比較的求人が見つかります。

英語力が身について支障なくコミュニケーションができるようになれば、別の仕事に挑戦することも可能です。

ニュージーランド留学から就職する方法

ニュージーランドですでに大学や大学院へ通っているようであれば、正規就職をすることも可能です。

  1. 在学中にインターンをする
  2. 必要があれば職業学校へ通い、職業訓練を受ける
  3. インターン先の企業で正規就職する

上記の流れになります。

語学力を身に着け、インターンに推薦してもらえるだけの成績を修める必要があります。

新卒・未経験のニュージーランド就職

特定の技能者のほうが就労ビザが習得しやすいため、新卒の未経験者の就職はややハードルが高いといえます。

ですが、語学力やすでにビジネスで使用できるマーケティング関連などの知識があれば、まったく不可能ではありません。

  1. これまでの経験(インターンなど)
  2. 語学力

上記をアピールできると効果的です。

日本とニュージーランドの企業・働き方の違い

ニュージーランドはワークライフバランスを重視した国で、仕事も家庭も楽しむ人が多いことが特徴的です。

残業もあまりなく、休日はしっかり休む傾向にあります。

年間の休暇はパブリックホリデーと呼ばれる祝日に加え、有給休暇が22日間取得できます。

4週間近くのバケーションを取得する文化も浸透しています。

また、シックリープと呼ばれる制度があり、年間の上限日数はありますが、体調不良などで欠勤した際の賃金も保証されます。

ニュージーランドの物価・生活費

ニュージーランドの物価は、種類によりますが日本と同等か、場合によってはそれ以上になります。

家賃

  • オークランドの都市部:アパートで300NZD(23,000円)/週
  • オークランドの都市部:フラットシェア(オウンルーム)で250NZD(19,000円)/週
  • オークランドの都市部:マンション(ルームシェア)で135NZD(10,000円)/週

食費

  • 自炊が多いケース:300NZD(23,000円)
  • 外食も多いケース:400~500NZD(32,000~40,000円)

都市やライフスタイルによっても異なりますが、合計すると約8万円~10万円の生活費がかかります。

通信費や交通費などを加味しても、およそ東京に暮らす場合と同じように考えてよいでしょう。

ニュージーランドの税金事情

ニュージーランドで就労する際、所得税の支払い義務があります。

税率は日本と同じように累進課税制度となりますので、所得の金額に応じて納入税額が変わります。

就職先を選ぶ際、所得税を考慮したうえで年収交渉をしましょう。

ニュージーランドの都市・エリアごとの比較

ニュージーランドは都市によっても特徴が様々です。ここでは代表都市3都市をご紹介します。

オークランド

オークランドはニュージーランドを代表とする都市です。経済も盛んなため、観光業、IT企業など、多様な仕事を見つけることができます。

クライストチャーチ

オークランドと比較するとやや落ち着いた街です。生活するうえでは便利でありながら、都市部と違った地元感を味わえる街です。飲食店などの求人が多いです。

クイーンズタウン

クイーンズタウンは観光地として有名な街です。シーズンでもある11月~3月は世界中から観光客が集まるため、その時期にかけて求人が多く出ます。おもにホテル、旅行会社、飲食店などのサービス業が多いです。

ニュージーランドで働くメリット

ニュージーランドで働くことで得られるメリットがいくつかあります。

実践的な英語力が身につく

ニュージーランドは英語が公用語でありながら就労ハードルが高くなく、ワーキングホリデー制度もあることから、気軽に英語環境に身を置いて仕事をすることができるといえます。

自然豊かな環境で暮らすことができる

他の英語圏の国々と比較して、ニュージーランドの特徴は自然豊かな環境があることです。山があり、海に囲まれ、四季を感じることもできます。

ワークライフバランスのとれた環境で働くことができる

日本のように残業が定着化していない環境なので、プライベートも充実させることができます。特に、4週間のバケーションを利用して他国へ旅行をしたり、日本に一時帰国することもできます。

ニュージーランドで働くデメリット

反対にデメリットとしては以下のようなものがあります。

生活費がかかるため、将来に向けた貯金がしにくい

上でご紹介した通り、特に都市部の生活費は東京で働く場合とあまり変わりません。そのため、好条件の仕事に就かなければ、余暇を楽しむことができなくなってしまいます。

好条件の仕事が見つからない場合は、家賃を下げるためにシェアハウスに暮らすか、郊外に住むなどして固定費を下げる工夫をしましょう。

仕事で求められるスキルが高い

特に英語力になりますが、ビジネスレベルの英語力が最低条件となっています。そのため、語学力やコミュニケーション能力に不安がある人にとっては過酷な環境となります。

対策としては日本にいるうちにビジネス英語を使う訓練をするなどして順応できるようにしておくとよいでしょう。

仕事の見つけ方

実際の仕事はどのようにして見つけるべきか、ご紹介します。

転職サイトから探す

求人サイトに現地採用情報が掲載されているので、そこで仕事内容や待遇などの条件を確認することができます。

注意点としては、掲載日を確認して最新版の情報を得るようにしましょう。英語のほうが求人は見つかりやすいです。

転職エージェントを利用する

直接企業とやりとりすることに不安がある方は、日本の転職エージェントを利用しましょう。面接サポートなどもあるので安心です。

ニュージーランドで実際に働く日本人から紹介してもらう

こちらは人脈がある方に限りますが、実際に働く日本人から紹介を受けることもできます。特に、経験がある方であればスカウトとして入社することもできます。

選考の流れ

実際の選考の流れをご紹介します。

①気になる企業へ応募する

求人要件をクリアしている募集から、気になる企業に応募をします。

②書類選考をする

企業に書類選考をしてもらうためには下記の書類を用意する必要があります。

  • カバーレターと呼ばれる送付状
  • 英文レジュメやCVと呼ばれる英文履歴書

以上の書類を用意する必要があります。募集情報に添付資料などの記載があれば、そちらも用意しましょう。

③オンライン面接を受ける

書類選考に通れば、オンライン面接がはじまります。英語面接になりますので、志望動機などを答えられるように準備しておきましょう。

④現地にて面接を受ける

オンライン面接に通れば、実際にニュージーランドへ赴き現地で面接を受けます。

すべて合格をすることができれば、採用が決定されます。

英文レジュメ、面接のコツ

海外就職に初めて挑戦する場合、英文レジュメと面接に不安を抱かれる方も多いかと思います。それぞれのコツについてご紹介します。

英文レジュメのコツ

  • 簡潔にまとめること(1枚におさめる)
  • アピールポイントを明確に書くこと

自分の強みをアピールすることを心がけましょう。

面接のコツ

  • 面接で聞かれる事項は決まっているため、用意をしておくこと
  • 自信をもって話すこと

語学力とともに、コミュニケーション能力も重要なポイントです。目を見て堂々と話せるように、事前準備をしっかりしていきましょう。

ニュージーランド就職の成功事例

ニュージーランドに就職することで、理想のワークライフバランスを得られたという事例が多いです。

特にIT業界など、日本において労働環境があまり快適でなく、長時間労働が常態化してしまっている業界では、ニュージーランドに移住したことでプライベートも充実させることができるようになるケースが多いです。

ニュージーランド就職の失敗事例

反対に失敗例としては、求められるスキルと実際のスキルの溝が埋められず、挫折してしまったケースなどもあります。

語学力・ビジネススキルなど、現地採用のフルタイムの場合は能力面のハードルも高いので、ご自身の状況によってワーキングホリデーやパートタイムなど、無理のない仕事内容を選ぶようにしましょう。

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